家族信託の委託者は信託の目的を達成する為、信託の存続期間を定める必要があります。

この期間のことを、「信託期間」といいます。

原則として、信託契約の制限はありませんので、実務上は委託者の考える信託目的に応じて、信託期間を設定していく事になります。

しかし、先程の文章中に「原則として」という記載をさせていただいたのには、理由があるのです。

基本、自由に設定が可能な信託期間ですが、ひとつだけ法的制限があります。

それは委託者兼受益者が死亡しても信託契約が終了せずに、信託受益権という形で、財産の資産承継が実行されるケースです。

このケースは「受益者連続信託」と呼ばれています。

この場合は、信託の設定から30年を経過した後、新しい受益権の取得は一度しか認められず、30年経過後に受益者となっている人が死亡した時点で、強制的に信託が終了することになります。

しかし、受益者連続信託のようなケースにならない限りは、続けて運用していくことができるのが信託契約になります。

では、実務上設定しやすい信託期間(信託の終了理由)にはどのようなものがあるのでしょうか。

自由に設定できるとなると、返ってどのように設定すべきか悩まれる方もいる事でしょう。

設定例を以下にまとめましたので、ご確認下さいませ。

□受益者及び受託者の合意

□受益者が死亡するまで

□受益者が満○○歳に到達するまで

□受益者が大学を卒業するまで

□受託者が死亡するまで

以上が、家族信託の期間の設定と制限に関する解説になります。

家族信託を設計する際には、自分が元気でいられなくなった後のことも、想定するようにしましょう。